恋をすると不安定になるのには理由があった

なぜ?恋をすると不安定になってしまうのには、理由がある

恋といえば、ごく一般にはポジティブな出来事、楽しいことですね。

「叶わぬ恋に思いを馳せ続ける」などは辛いことでしょうが、片思いですら楽しいことはありますし、相応の関係性を築けたならば、シンプルに言って幸せなはずです。

にも関わらず、恋をすることで不安定になってしまう人は、少なくありません。

明らかな恋愛トラブルなどがなくても、どうしても不安定になってしまうケースがあります。

この理由とは何なのでしょうか。

こういった不安は、ただの「気のせい」ではないのです。

もともと何かと不安になりがちな人だけが陥る、という話でもありません。

メカニズムを知っておけば、不安が訪れても乗り越えやすくなり、より素直に恋が楽しめるはず。

「自分でいいのか?」と思ってしまうから

収入や俗に言う容姿など、様々な意味で自分より「上」と思う女性と付き合った場合、「自分では不釣り合いなのでは」「自分など”つなぎ”であり、いずれ捨てられてしまいそう」などと悩む男性もいます。

比較的理解できる話でしょう。

しかし、そのような状況でなくても、なぜか「自分でいいのか」感にさいなまれる人がいます。

このことは、太古までさかのぼって、男性は配偶者女性と子供を「物理的に守る存在」であったことと関連します。

自分が心身ともにしっかりしていられるか、無意識にも不安になるのです。

現代であれば、自分にもしものことがあっても、医療、福祉などの存在により、直ちに家族が危険にさらされることはありません。

しかし太古の昔の記憶は、現代人にも根強く残っているのです。

「いや、僕(たち)は別に結婚しているわけじゃない」と思うかもしれませんが、相互に恋をしている状況は、生物学的に見れば配偶者(候補)がいるのと同じです。

外界・外敵に敏感になるから

こちらも、大昔に由来する話です。

現代では「俺がお前を守る」だとか軽々しく言う男性は「嘘くさい」、「自意識過剰」あるいは「ウザい」などとも思われますが、そういった本能自体は否定できません。

誰かを摩耗とするなら、外界の出来事や外敵に敏感にならなければなりません。

言い方を変えれば、いろいろなことに不安を感じることにもなります。

このあたりは、子を持った母親が抱く不安感にも似ています。

外界や外敵とは、悪天候など自然現象から、同じ種であるヒトからの干渉まで、多様なことがらを意味します。

守りたい、大事にしたいと思う対象があるからこそ、何かと不安が生じてしまうのです。

喪失を予期してしまうから

恋は、同居生活や結婚など、何かしらのゴールにたどり着かなければ、多くの場合「終焉」を迎えます。

いえ、もっと言えば、結婚などをしても、寿命などによって、やはりいつかは離別するときがやってきます。

そうした「終わり」「喪失の体験」を何度か積むと、「またいつか悲しい終わりが訪れる」と予期しがちになり、現在の恋の幸せより、先々の悲しみの方を先取りして不安を抱きやすくもなります。

経験を積み、大人になればなるほど、打たれ強く逞しくなるのか?…人は確かにそういう面ももっていますが、いろいろなことを知れば知るほど、弱くなっていくのもまた人間の一側面です。

この類の不安傾向は、男性でも女性でも見られます。

「いつか離れ離れになったら…と想像したら辛くなるほど、好きな存在がいるのだ」と時々ポジティブに考え直せば、この不安も苦しくないものに変化していくことでしょう。

不安定さが、相互に作用し伝わり合うから

恋をしているとき、自信のゆらぎ、警戒心が過剰になる、喪失を予期するなど、様々な理由から人は不安定になることがあります。

そのことは、相互作用により「相手」にも伝わります。

そうして、知らぬ間に双方が不安になったり、もともと不安傾向がなかった者のほうが不安になるなど、逆転現象のようなものも起きます。

たとえば、雷鳴をとても怖がる人と一緒にいると、何か、雷がたいへん怖い、と必要以上に思ってしまうことがあります。

飛行機が怖くてたまらないとする人と共にフライトした際なども同じですね。

なんだか自分まで、一時的に飛行機恐怖のようになってしまうのです。

友人・知り合いならば、そういった作用も一時的な話で済むことが多いでしょう。

しかし、ともに不安のスパイラルに陥ってしまうこともあるのが、カップル関係とも言えます。

ただし、お互いのマイナスな気分をうまく補い合うようになることも、もちろん可能です。

不安定になるのも、自然なことだと考えたい

今回挙げた「不安定になる理由」はほんの一例に過ぎませんが、どれにも共通して言えるのは、「大事なもの・こと・存在・関係があるから不安になる」というファクターです。

ひたすら楽しいだけで、なんの不安も起きない恋愛関係とは、かなりレアなものです。

とても相性が良くてそうなるケースも考えられますが、単にお互いにさほど重みを感じていないケースも想定できます。

お互いを大事に思うからこそ発生してしまう不安定さ。

多少は発生して当然だと受け止めたいものですね。

もちろん、不安の度合が過ぎてしまって、あまりに悩み苦しみ、日常生活に支障が出るようであれば、専門の機関などに相談する(ように相手にすすめる)ことも大事です。

いずれにしても、恋で不安定になることそのものは「自然」なことであり、それぞれのケースで、相応の理由もあって起きる現象。

むしろ、大きな幸せがあるからこそ、起きてしまうのですね。