ゲーテ詩集に寄せて〜その宇宙観
ゲーテ詩集である。
敗戦国ドイツと日本から糧になるものが来る!そんな人々がマイノリティとして強い。
宇宙や宇宙観なるものは、人なるものの小世界では捉えきれない。
捉えきれないことで宇宙でなければ、ジュピターでなければ!と傷つけることを目的とする者を信じてはならない。
物語や思想をし一編の詩に昇華する喜びは何にも勝る。
人間性なるものは、詩と違い有限だ。
人間性からトルことが人間性を傷つけ破壊している。
嫌い合うものばかりの囲いはかくも恐ろしき目的や気遣うもののいない破壊ばかりの世界だ。
変わらないと思い込むのは責任を放棄しているからだ。
第一選 憩いなき恋ごころ
見に受け、身に及び、身ばかりのものうつせ身についての詩だ。
心より心、恋するコノ思いがうつし身の喜びだという。
恋や恋心やそんないろめく心の高揚が結果痛みを生んだと言うではないか!このチカラが神なるものなのか?その力は信じるに値するのか?逃げ出すしかないとはうつし身の結論なのか。
それでも恋心が変わらないなどというのがマコトとは思いがたい。
森へ逃れしうつし身。
恋心は次第に傷つけられ別人のように変わっていったのではなかったか?雷や雨まで犯しては、神への畏怖までなくしたというのだろうか?憩いなく先を急ぐものやいかに?
第2選 月に寄す〜月あかりの夜に
静けさの朧なる月あかりが心を満たすのだ。
煩いから我が心を解き放つという。
そんな時間があることに安堵するのは、我が心の苦しみのゆえか。
眼差しというものは、顔のアップでは元も子もない話になります。
柔らかな月あかりに映える暖かな優しい眼差し。
一度なる絶えた後の貴きものとは、誰かの命ではなかったのか?ひとたびと言葉では尽くせない有り得ない一回なるものに否と言うのだ。
否!そうではない。
そんなこと有りえないではないか!と。
一人の友を胸に抱くのは、一人、友が死んだことによる。
交流も絶えていたが、死んだことにより胸に宿りしものだ。
第3選 人間性の限界
きそい先を争うものが神でしかないと言うではないか!姿を変え波に変え雨に変え雪に変える者の名を神とするとでも言うのか!彼らは、最底辺の奴隷が如きそんざいでしかない。
神なるものに喩えることで起きることのおぞましさはいかばかりであろうか?聖なる父と祈りを捧げたとて、父なる人間性を傷つるわけにはいかないのだ。
守れるものが、限られている。
それが、人間というものなのだ。
手を伸ばすのも強奪では、元も子もないではないか!夢見たはずの星や星の瞬きすら傷つけてしまうとは!神と争うとは命知らずにもほどがあるではないか!
第四選 千変万化の恋人
恋人なるものについての詩である。
千変万化とは、古い歌の歌詞にあったもの。
古い歌を思い出す詩である。
魚や馬や金や猿や羊やそんなものとナル詩である。
詩の愛読者のようなものの議論のようなものなのかもはしれない。
が、あまりにも恐ろしい話である。
変わらぬ心で契りを結びし恋人であるはずが、離れることのないこれらを恋人と呼ぶとは!嘘や偽りや詐欺やそんな悪なるものの描く恋人の一端なのか?千変万化に夢を見たのだろう。
それらに見える恋人の面影。
どこに行っても、見かけるものに恋人の面影を探し、恋人を思い、恋人に恋心を募らせたのではないか?救いはないのだ。
ゲーテという詩人との出会い
レモンの花咲く国、葉影に見えるのはオレンジの輝きだ。
君知るや?とといかけるもその様子を語り聞かせれば誤解も溶けるというものだ。
君と共に!といえ古い歌の歌詞は、自然を謳歌し季節を謳う詩の世界では、救いのない恐ろしい不幸となる。
和やかな風に伸びすぎた月桂樹に、世界なるものの不幸が滲むのだ。
季節が移ろい出会うだろう。
それで、財布が乏しいのだ。
そんな話でしかない。
去りゆけど巡り会うだろう。
けれども、貧しさに耐えない!と異を唱えるための言葉なのだ。
青春を謳うだろう。
美しさにかまけるために。
流されることはない。
もう2度と。